平日の朝、久しぶりに息子の登校に付き添おうと家の玄関を出たら、女の子が2人、門の前で待っていました。

 一人は、放課後によく家に遊びに来てくれる通常級の同級生(3年生)、もう一人は近所の2年生。
 息子は彼女たちとコミュニケーションが取れない(会話が成立しない)ので、妻を慕って来てくれているのでしょう。

 本当にありがたいことです。

 この子たちにとって、いくら妻が「面白い人」だとしても、重度自閉症+中度知的障害がある息子が疎まれていれば、こんなふうに集まってくれないと思うからです。

 2人のことは、ぼくもよく知っています。

 この日も息子はいつものように「我関せず」で、一人で勝手に走って学校に向かいました。

 女の子2人とぼくは並んでゆっくりと歩き、町内のゴミステーションに「燃えるゴミ」を捨て、息子の背中を眺めながらいろいろと雑談をしました。

ねえ、今日は●●(息子の名前)さんのお父さんが一緒なんだね。ママは何しているの?

今日は仕事がお休みなんだ。ママは昨日の夜にお酒を飲み過ぎたみたいで、家で寝ているよ

でもさぁ、お酒をいっぱい飲むのはだいたい男の人で、女の人はあんまりお酒を飲まないんじゃないの?

うちのママみたいに、お酒をいっぱい飲む女の人もいるんだよ

そうなんだー

●●さんはなんで、急に大きな声を出したりするの?

●●はうまくしゃべれないから、うれしい時に大きな声を出すんだ。たぶん、2人が来てくれてうれしいんだと思う。「うれしい!」って言えればいいんだけどねー

なるほど

 妻の名誉のために付け加えますと、妻はいくら深酒をしても必ず朝5時半過ぎには起きて朝食を作り、息子の登校準備をします。とても立派な人なのです。

 ただ、ほとんど寝ていない(+かなり酒臭い)状態のまま、登校の付き添いで外出するために化粧するのは「しんどい」とのことですので、ぼくが休みの日は代わりに付き添いをし、妻は昼ぐらいまで爆睡するーという役割分担をしています。

 健常児との会話はいつも新鮮です。

 この同級生の女の子が家に遊びに来た時に、妻とこんなやり取りをしたそうです。

●●さんのママは、●●さんの言っていることが分かるの?

半分ぐらいは分かるかなぁあと半分は分からない

●●さんのお父さんは?


お父さんも、半分ぐらいかなぁ

 同級生は息子が何を言っているのか分からないけれど、妻が息子の言葉を理解して反応しているのが不思議だったのでしょう。
 でも、わたしたちも半分ぐらいは分からないんです。


●●は何を言っているかほとんど分からないかもしれないけど、★★さん(同級生の名前)の言っていることは理解しているんだ。
無視しちゃうこともあるかもしれないけど、●●に話し掛けてあげてね

そうなんだ。分かった

 彼女は息子に話し掛けてくれるようになりました。

 「そっちに行くと危ないよ」とか「走らない方がいいよ」とか、まるで妻やぼくのような感じの「声掛け」なのですが、息子の特性が分かって相手にしてくれる方が一人でも増えるのは、心強いものです。

 これは妻とよく話すことですが、こうやってわれわれの家に来てくれる子どもたちも日々成長し、1年後、1ケ月後、あるいは2日後には「●●さんの家に行ってもつまらない」と思う日が来るはずです。

 なので、こうして同級生の女の子が遊びに来てくる今は「人生のボーナスステージ」なんだなと。

 1日1日を大切に過ごさなきゃ。

 できうる限り、精一杯おもてなしをする構えです。

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