カネはない、福祉系より法律系のほうがいいかもしれない~なぜ社労士になろうと思ったのか③

 新卒から現在まで続けている仕事に関連した業種でフリーランスor起業というのを将来の選択肢から消して、「障害者福祉系」という方針を定めたのはいいんだけれど、今までの職歴を捨てたアラフィフの全裸中年男性に今さら何ができるのか?

 いま流行っているみたいだし、放課後等デイサービスの経営とかはどうか? グループホームみたいな福祉系アパートはどうか?

 でも経営とかの知識はないし資格もないし、そもそもカネがないからなぁ。宝くじが当たるか大地主に転生すれば可能か。だけどそもそも宝くじを買っていないし、大地主になったら働く必要も働く意欲もなくなるか…。

地域若者サポートステーションのポスター
写真=これ、好きなんですよね~。若者ではないのですが=地域若者ステーションのポスター

 実現可能そうで具体的なアイデアがまるで浮かびません。これではまるで、「なろう小説」を読みふけって現実逃避しているニートのようです。

 で、とりあえず、息子の療育と子育てについて紹介するブログ(これのことです)を立ち上げてみました。何をやるにしても、WordPress(CMS)でサイトを立ち上げるスキルはあったほうがいいし。

 当時、縁あって精神障害当事者の自助グループを運営しているNPO法人の理事をしていました。理事といっても、コロナ禍だったので月1回zoomで開かれる理事会に参加して近況報告を聞いて意見を述べるだけでしたが、ぼくにとっては刺激的で貴重な体験でした。

 息子は重度知的+重度自閉のため、この2つの障害については、本を読んだり勉強会に参加したりして、知識がそれなりにありました。対して、精神の分野は、もともと関心はあったのですが、未知の領域でした。

 精神保健福祉士、公認心理士はどうだろう? どちらも名前を聞いたことがあるだけですが、いちおう調べてみましたが、どちらも本格的な医療職で、このトシで一からやるのは厳しそうです。

 心理士に関しては、放送大学を使って学ぶことができるのが分かり、少し心が動きました。ただ、やったことがない分野の学問に挑むということで、大学4年+修士2年をみっちりやるぐらいの覚悟が求められそうなことと、知的好奇心が満たされて楽しそうではありますが、その専門知識+資格でどのように収入を得ていくのかが具体的にイメージできませんでした。

 一番いいなと思ったのは、社会福祉士でした。福祉系バリバリというより行政に近い感じですので、ぼくがやってきた仕事とも親和性がありそうです。資格によってどう収入を得ていくかという点はこれもピンと来なかったのですが、障害者の親として地域で活動していく上でこの資格は役立ちそうですし、収入の道は別に考えればいいか、と。

 ただ、福祉系大学を出ていないぼくが社会福祉士の試験を受けるには、大学か専門学校に入って実技を受けなければならないことが分かり、断念しました。これは会社辞めなきゃ無理です。

 といった感じで、「いずれ地域で福祉系の職を得る」という方針は定まったものの、うだうだと脳内で「ああでもないこうでもない」と繰り返すばかりで、具体的なアクションというと「ブログを書くこと」だけでした。

 ブログが自己実現や収入を得る手段として注目され、ブームになったのは二昔前で、世はすでにユーチューバーやvチューバー、Tiktokのショート動画が全盛でした。時代から2周ぐらい遅れている感はありますが、自分の考えをまとめ、コラム的な文章を書く練習にはなりました。

 ブログを始めたのを機に、障害者福祉の本を意識的に読むようにもなりました。相模原障害者殺傷事件を扱った本を集め、20本ぐらい記事を書いたこともありました。ただ、このままだと、ただの「障害者支援界隈の雑学に詳しい人」ってだけで、何か確かな知識というか、バックボーンになるものが欲しいなぁと漠然と考えていました。

 そんな中で、親なき後の息子の将来についてイメージしようと、障害者福祉の制度についての本を読み、障害基礎年金と社会保険労務士(社労士)を知るに至りました。

 障害基礎年金については、精神の当事者の方々から聞いたことがありました、「生きていく上で欠かせないもの」であると。

 ただ、重度知的&重度自閉がある息子が将来、「年金」をもらうということには、違和感がありました。

年金って「掛けた人があとでもらう」って仕組みのはず。息子は「一般的な就労が不可能=掛け金を納められない」だろうし、であれば、息子が受けるべきは、年金ではなく公的扶助か福祉的支援ではないのか

 「社会保険労務士」というのだから、社会保険だけでなく労務についても扱うのだろうと、労働法の入門書を読んでみました。全く未知の分野でした。

 労働法、面白いじゃないか。…やってみようか✊

 会社や業界を離れたらそれまでのスキルが社会においてまるで通用しなくて路頭に迷うことを悟った哀れな全裸中年男性は、社会保険労務士の資格という「衣服」を得るために、勉強を始めることにしました。2021年のクリスマスのことでした(④に続く)。

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