7年半以上に渡ってほぼ毎日家庭療育を続けてきた親が、子どもの療育手帳の判定がBからAに変わると知った時にどう思ったか
まだ1カ月ちょっとしか経っていませんが、ことし一番驚いたことは今のところ、突然息子がTRFの「サバイバルダンス」の冒頭を口ずさみ始めたことでした。ものすごく久しぶりにこのメロディーを耳にしました。
そして、妻とぼくの反応が良かったのに味をしめて、ウケ狙いで繰り返し歌うようになりました。
息子がこんなにハマるのは、護得久栄昇(ごえく・えいしょう)師匠の「愛さ栄昇節」以来のことです。
この時はぼくが何度もYouTubeで聴いていたので「出自」がはっきりしているのですが、さサバイバルダンスはどこから息子とつながったのか。
どうせ妻が歌っているのを聴いて真似しているのだろうと思ったのですが、妻は「歌った覚えがない」と言い張っています。
だとすると、タブレット端末でYouTubeを観ていた時に偶然流れて覚えたのか。学校の授業で聴くような曲じゃなさそうだし…。
今回のお題は、これではなかった。
先日、3年ぶりに息子の療育手帳の更新手続きがあって家族3人で児童相談所に行き、判定がBからA(重度)に変わりました。
「DQ(Developmental Quotient=発達指数)30」とのことです。
DQについては以前、こちらに書きました。
息子は10歳というキリのいい年齢なので分かりやすいのですが、10歳の子が「DQ30」というのはざっくり言うと、「健常児の3歳並の発達レベル」ということです。
妻と「う〜ん、3歳かぁ。そんなもんかぁ」と何度も言い合っているうちに、確かに、「そんな感じ」もしてきました。
朝と夕方にBGM的につけている地元コミュニティFMの番組に、幼稚園・保育園年長組の子どもたちが将来の夢を語るコーナーがあるのですが、みんなあまりにしゃべりが達者なので、健常児5〜6歳のレベル(今の息子でいうとDQ50〜60)に達してはいない、ということは容易に察しがつきます。
そして、わが家のお向かいにお住まいのファミリーの4歳の男の子、人懐っこくてかわいくて最高なのですが、この子としゃべっていると、「健常児4歳レベル(=DQ40)にも至っていない」ことも思い知らされます。
ってことはやはり、「3歳児並み」というのが妥当な評価なのか。
言語によるコミュニケーションのレベルは、そのぐらいなのかもしれません。
児童相談所では、息子が別室に移動して発達検査を受け、妻とぼくも児相のスタッフの方から聞き取り検査を受けました。
スタッフの方が、前回判定を受けた3年前の資料を元にした質問をしてくることが結構あって、そのたびに「あの頃はこんなことができなかったのか」「こういうこだわりがあったのか」と3年間の成長をかみしめることができ、感慨深くもありました。
聞き取りの最後に、スタッフの方から「いま困っていることや悩んでいることはありますか?」と聞かれました。
妻と顔を見合わせながらしばらく考えたのですが、結局何も思いつきませんでした。
息子との暮らしにおいて、「困ったこと」「悩んでいること」は、ホントにないのです。
「引き算の概念が早く分かるようになってほしい」とは思うけれど、そういうことはセラピストの先生に相談してアプローチ方法をうかがえばいいだけのことであって、それは「困っている」「悩んでいる」ことではありません。
庭の雪山に上って車庫の屋根に「水やり」をするマイブームの遊びも、「単調な反復作業ではなく、もっと別の楽しいことを見つけてほしい」とは思いますが、それだっていずれ飽きて別の遊びに移行するでしょうから、今すぐやめさせるほどのものでもありません。
複雑な感情を表現することはできないけれど、言葉を使った意思疎通はできますので、その点でも困ってはいません。
寝起きの時間はほぼ規則正しいですし、何でもよく食べるし、用を足すのもお風呂に入るのも1人でできるし、ゴミ捨てや食器洗い、洗濯物干し、お風呂掃除、雑巾がけと積極的に家事をこなしてくれるし、どこかで覚えてきたTRFの「サバイバルダンス」を口ずさんで笑わせてもくれます。
A判定になったけど、前回判定を受けた3年前より確実に成長しているし、別に困ったこともないよねー
ないね。ただ今回の判定で、生まれつきの障害はものすごく重いってことがはっきりした感じはする
障害がものすごく重くたって本人は毎日楽しそうだし、あたしたちも楽しいよね
それほど障害が重いのに、ここまで身辺自立が進んでいるってのは珍しいのかも。家で療育を続けてきた成果だよ
こんな受け止めに落ち着きました。
A判定に変わったことで、受けることができる福祉サービスがだいぶグレードアップするようです。ありがたいことです。
有効に活用し、息子のさらなるグレードアップに役立てていこうと思います。
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