自閉症児が広い歩道を自転車で走る際に気をつけるべきこと

前回は、自閉症児である息子とサイクリングロードを一緒に走る時にぼくが気をつけていることを書きました。

 この記事をアップした直後に、サイクリングロード内ではないのですが、過去最大級の「ヒヤリ・ハット」事例があり、いろいろと反省させられました。

 自戒の意味も込めて、ここに記録を残しておこうと思います。

 以下に図示しました。

自転車レーン付き歩道での「ヒヤリ・ハット」事例

 現場はサイクリングロードに向かう途中にある広い歩道で、時刻は夕方近く、雨が降っていました。黒の自転車マークが息子で、傘マークが傘をさしながら並んで歩いていた女子高生です。

 息子は歩行者を追い抜く際、歩いていた2人の間をルートとして選んだのです。

 雨が降っていて少し薄暗いこともあっていつもよりスピードを落としてこいでいたのが救いでした。接触はしなかったものの、かなりヒヤヒヤしました。

 息子がこのルートを選んだ理由は、たぶんこうです。

①右側のルートは幅が狭い
②左側のルートは広いが、前方に自転車が走っている
③人が並んで歩いているとはいえ、傘をさしながらなので少し間隔が空いている

 確かに、通過できなくはない幅だったのですが、健常児(者)は決してこのルートを選ばないでしょう。

 人にぶつからなくても傘に接触する恐れはありますし、不自然でもあるし、「嫌がらせ・いたずらを仕掛けている」ようにも誤解されかねません。

 こういう場合の「正解」は「自転車から降りて歩く」だと後で気付きましたが、息子にまだこの選択肢を教えていませんでした。

 また、自転車が主役のサイクリングロード道路と並行して設置されている歩道全く別物なのだ、ということをしっかりと認識させていませんでした。

 ちなみに、この歩道は右側の5分の2ぐらいのスペースが「自転車専用レーン」に設定されていることが、後に分かりました。

 ですので、息子が走っていたのは偶然にも専用レーン部分だったのですが、レーンを示す線はほぼ消えていて、そんなことを意識して歩いたり自転車で通行している人は誰もいないように見受けられます。ぼくも今回のことで初めて存在を知ったぐらいですから。

 サイクリングロード内だと、雨降りの時にウォーキングする大人たちはフードをかぶっていますし、犬の散歩で傘をさす方も少ないです。

 傘をさして歩くのは登下校する中高生ぐらいでしたが、道幅が広いので「危ない」と感じたことはありませんでした。

 実態に合わせて安全に歩道を使う方法も含め、まだまだ学ぶべきことは多いようです。

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