外で息子と遊んでいると話し掛けてくれる聡明な女の子たちに救われます

われわれ家族が暮らす地域では先月末に初雪が降ったのですが、その後はそれほどの悪天候にも見舞われておりませんので、休日に息子と近所の公園に行く日々が相変わらず続いています。

公園の滑り台をハンカチで拭く息子
愛してやまない青色の滑り台をハンカチで拭く息子。地面がぬかるんでいるので、すぐにドロドロになるのですが…=2019年11月、新潟県新発田市

 とはいえ気温は低いので、晴れてはいても前日の雨でぬかるんだ公園の地面はなかなか乾いてくれなくて、大好きな滑り台で遊ぶのに苦労するようになってきております。

 息子は公園に着くとまず、滑り台の濡れた部分をタオルや雑草で拭くのですが、何度か遊んでいるうちに靴についた泥が滑り台の座面に塗りつけられるような形になって、最後にはズボンがドロドロになってしまうのです。

 雪の季節が本格的に始まると滑り台ができなくなってしまうことは息子も分かっているようで、ここ最近は滑ることへの執着がより強くなっているようにみえます。きっとそろそろ「ことしの滑り納め」です。って、そんな大げさなもんじゃありませんが。

 振り返るに、ことしは職場の勤務形態が変わったこともあって、息子と遊ぶ時間が例年より長かったです。特に息子の夏休み中は、ぼくが夕方出勤の日だと午前・午後と市民プールに連れて行き、その合間に公園をうろうろしていました。
 ことしの夏はひどい猛暑で、気象庁や市が「外で遊ぶと危険」「不要不急の外出は控えて」としょっちゅう呼び掛けていたせいか、真夏の公園はほとんど人影がありませんでした。しかし息子はお構いなしに、律儀に毎日行きたがりました。

 この辺も自閉症の特性なんでしょうが、よくもまあいつも同じ場所で遊んで飽きないなぁと感心していました。そして、いつもいつも、本当にうれしそうなんです。
 それに付き合うぼくの方は、ダイエット&エクササイズと思って一緒に体を動かしました。おかげで体重が少し減りました。何しろ、ものすごく汗をかきましたので。

 春夏秋と、そんなふうに息子と外で遊んでいると、「一緒に遊ぼう」と話し掛けてくれる「お友達」が何人かいました。たいていは息子より少し年下の、4〜6歳の女の子です。

 子連れのパパとはいえ、初対面のアラフィフのおっさんに声を掛けるなんて、なんてコミュ力が高いんだろうと驚くばかりです。
 このぐらいの年頃の女の子は、特に社交性が高いのかもしれません。少なくとも、子ども時代のぼくはそんな社交性を身につけてはいませんでした。

 声を掛けられるとだいたい、彼女たちと息子、ぼくで鬼ごっこみたいにして一緒に遊び始めます。最初は息子も楽しそうに走り回るのですが、しばらくすると勝手に別の場所に移動して輪から外れてしまいます。
 そして結局、いつも途中から「小さな女の子とヨソのおっさんが意味不明に仲良く遊んでいる」という妙な状態になってしまうんです。

 とはいえ、自閉症児の親としては、普段は他人(特に同世代の子ども)に関心を示さない息子が、ほんの数分でもお友達と一緒に遊んでいる(ように見える動きをしている)ことがうれしいんですよね。
 「この時間が永遠に続いてほしい」と切に思います。あの聡明な女の子たちには、感謝しかありません。

 こんなこともありました。

 夏休み中に息子とプールで遊んでいると、小さな女の子が2人、

「ねぇ、何やってるの?一緒に遊ぼうよ〜」

と言って近づいてきました。

 2人は5歳と6歳で、ここでたまたま知り合ったという5歳の男の子と3人で遊んでいて、ぼくと息子にも加わってほしいとのことでした。

 女の子たちから掛けられた言葉をそのまま捉えると完全に「逆ナン」だったわけですが、ここに5歳男女、6歳女児、7歳男児(重度自閉症)、48歳おっさんーという奇妙なグループが結成され、水中鬼ごっこが始まりました。

 当然おっさんが鬼で、子ども4人を追いかける役なのですが、遠慮もあって息子と5歳の男の子を中心に追いかけていました。男の子たちは歓声を上げながら逃げ回ります。すると、この女の子2人が、

「ねぇ〜、私たちも追いかけてよ〜」

で、言われた通りに追いかけると、今度は、

「私たちは女の子なんだから、ちょっと手加減してよ〜」

期待に添うような感じで、のらりくらりと動き続けました。2人とも楽しそうで何よりです。しばらくすると、

「鬼ごっこは終わり。私たち、滑り台で滑るからそこに座って見てて」

…とまあ、女の子たちに翻弄されているうちに、気づいたら息子と男の子はどっか行っちゃってたんです。

 楽しかったことは間違いないのですが、少し気疲れしましたし、「なんなんだ、この役に立たない男どもは。いつの間にいなくなって。頑張ってるのはオレだけかよ」という気持ちにもなりましたね、この時は。

 公園やプールで話し掛けてきた子どもたちはみんな、息子の様子をしばらく眺めるうちに「何か違う」と気づき、「この子はなんでみんなと一緒に遊ばないの?」「なんでしゃべらないの?」と聞いてきます。
 で、ぼくは「この子は病気でしゃべれないんだよ」と答えるようにしています。「障害」という概念はもう少し大きくならないと理解できないと思いますが、「病気」という言葉を使うと、「そっかぁ、病気でしゃべれないんだね」と小さな子どもたちもすんなり理解してくれるようです。
 子どもたちも大きくなるにつれて障害者や障害に対する受け止めが変わってくるかもしれませんが、4〜6歳ぐらいの頃に自閉症児と同じ空間で過ごして「こういう人もいるんだ」ということを知ってもらうのは、健常児の情操教育上もいいと思うんです。

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