目指すは「ハイパーローカル自閉症児」

このサイトの「ローカル話」カテゴリーは、われわれ家族が暮らす地域の「内輪ネタ」みたいなものを置くことを想定して設けましたが、1本目の今回は「自閉症児(発達障害児)とローカル的なもの」みたいな、ぼんやりしたテーマで書いてみます。
 タイトルは、沢尻エリカさんの元旦那さんのことではありません。あの方は「ハイパーメディアクリエイター」です。いまだに何だか分かりませんが。

 「ハイパーローカル」は、「超ローカル」「いわゆる『ローカル』と呼ばれているものよりさらにローカルなもの」といった意味で使っています。というか、ただ使ってみたかっただけです。
 10年ぐらい前に「ハイパーローカルメディア」という言葉がアメリカ発でネット界隈に出回りましたが、そんな感じです、たぶん。

 自閉症/発達障害の人というと、映画「レインマン」でダスティン・ホフマンが演じた主人公(トム・クルーズ)の兄だったり、本を出して国営放送で持ち上げられる「天才少年」だったり、「エジソンもアインシュタインもスティーブ・ジョブズも発達障害だった」とかいう話を耳にしたことがある方もおられると思われます。変わっているけど特殊なスゴい才能を持っている、というイメージがあるかもしれません。

 子どもに診断名が付いた直後、呆然としながら障害についてネットなどで調べ始めた保護者にとって、このような話は魅力的であり、希望の光であり、すがりたくなるものです。ぼくもそうでした。

 まあ、少し冷静になれば気づくのですが、「天才」って希少で稀有な才能があるからそう呼ばれるのであって、すべての自閉症/発達障害児が「天才」なわけがないんですよね。
 そして、「我が子は特殊能力があるのかも!」という熱い期待は、少しずつクールダウンしていきます。

 でも、障害がある子どもにいろいろな経験をさせることで、嗜好や適性を探るのは、非常に重要であるとは思います。別に天才である必要はないんです。

 スポーツでもアート系でも勉強でも何でもいいのですが、好きな(得意な)ことが見つかれば、その好きなことを通じて「他者との関わり」が増え、それによりわが子の「生活の質」が少しでも高くなるかもしれないーというのが、親の切なる願いなのです。

 「健常児と比べて成長が遅いけど、その代わりに特異な能力があるかもしれないので、その能力を見出して伸ばしてあげるのが親の務め」という考えは、まあ一理あるとは思います。
 ただ、そう唱える個人や企業・団体が高価な療育(教育)教材を扱っているケースもありますので、注意が必要です。

 ちなみに、わが家が療育で使っている「つみきの会」のABA(応用行動分析)は「天才の育てる」ものではなくて、「身辺自立や社会で生きていく力を身につける」ことがメインです(大ざっぱにまとめましたが、違うようでしたらご指摘ください)。

 タイトルに冠した造語「ハイパーローカル自閉症児」に戻ります。要は超ローカルな範囲(町内会、小学校区、中学校区、交番の管轄エリア、地域の障害児コミュニティーなど)でのわが息子の知名度を上げていこう、ということです。

 自閉症の天才少年による「奇跡の旋律」「奇跡の筆遣い」「奇跡のメッセージ」みたいなものを追うのではなく、生活圏内において「この子知ってる!」「この子のママ(パパ)はこんな人だよね」ってのを積み重ねて増やしていく方がはるかに重要だと思ったからです。

 最近は発達障害に関するマスコミ報道が結構あって、災害が起きて避難所で過ごすことになった際に発達障害児はこんな困難を抱えがちです、みたいな記事や特集番組もよく目にします。
 で、そうした報道はほとんど、「普段から発達障害児の特性を知ることが大事」といった締め方をするわけです。

 こうした報道は本当にありがたいわけですが、「災害発生時など非常事態に備えて知っていただく」という限定的なものにとどまらず、地域の方々に広く知っていただくことは、日常の生活においても非常に「助かる」のです。

 妻もぼくも今暮らしている場所でずっと生きていくつもりですし、息子もこの街でずっと暮らしていく可能性が極めて高いと思われます。

 ですので、地域における息子の知名度を上げていくことは、「障害者が親を亡くした後に少しでも生きやすい環境をつくる」ことにもつながっていくと信じています。

 もちろん、そんなことばかり考えながら功利的に近所付き合いをしたり、地域コミュニティーに参加したりしているわけではありません。
 会社での仕事が人生の中心だった時期が長いアラフィフのオッサン(ぼく)にとって、息子を連れて地域コミュニティーに関わることは新鮮で楽しいのです。

 わが息子の「好きなこと」(嗜好や適性)はまだ分かりません。現時点ではっきりしているのは、「ドアが大好き」なことぐらいでしょうか。ただ、ドアが好きでもね、それによって「他者との関わり」が増えて「生活の質」が向上するとは考えにくいんです。
 ドア職人? ドアコーディネーター? ハイパー建具クリエイター? 今のところ手先が器用な感じは感じはしないし、美的センスがあるのかどうかも分からないし…。まあ、ドアをテーマにしたアート展が近所でやっていれば、連れて行こうとは思います。

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