駅順を書いた紙は結構役に立った〜GoTo赤湯温泉2泊3日②
今回のGoTo赤湯温泉は、今春から始めた「公共交通機関を使う練習」の集大成という意味合いもありました。
息子が列車の中で2時間以上おとなしく過ごすことができるかどうか、それを確かめる実験でもありました。
今回の旅に向けた準備については、こちらに紹介してあります。
駅名の順番を記した紙と、これまでに訪れたことがある駅に関する写真をkeynote(mac版のPowerPoint)にまとめたものを作成しておきました。
結果としては、問題なく列車旅をすることができました。事前に用意した紙やファイルは、「ものすごく役に立った」という感じではありませんが、「ないよりは、あった方が絶対にいい」ことは間違いありません。
そして、予期していなかったラッキーなことに、いろいろと救われました。
時系列で振り返ってみます。
1日目:乗車時間1時間47分+20分、移動距離101.9キロ
ぼくの実家はJR坂町駅の近くにあって、息子を連れて新発田ー坂町間を頻繁に電車で往復していますし、坂町ー小国間の米坂線も何度か乗車経験があります。
2時間もしないうちに乗り換えがあるし、「行きは何とかなるだろう」とは思っていました。
で、何とかなりました。
行きで乗ったのは新潟発米沢行きの快速列車(なのに2両編成w)です。新発田駅に到着時、4人掛けのボックス席は全部ふさがっていました。
しかし、鉄道マニアと思われる一人旅のオッサンが、停車するなり空いた2人掛けの席へものすごい速さでダッシュしたので、ぼくはそのオッサンがさっきまで座っていた4人掛けのボックス席にダッシュし、席を確保することができました。ありがとうございます!
息子は3人揃ってのお出掛けがうれしいようで、車窓から外を眺めたり、歌ったりとご機嫌でした。
1時間経ったあたりから、甘えてきたり声が少し大きくなったりしましたが、駅名の順番を記した紙がここで威力を発揮しました。
駅に着くたびに紙を見せて「あと4個の駅に行けば乗り換え、列車を降ります」などと伝えることで、落ち着いてくれました。
今泉駅で山形鉄道・フラワー長井線に乗り換えると、急におとなしくなり、ニコニコしながら静かに景色を眺めていました。
2日目:乗車時間6分+32分、距離34.0キロ
乗車時間が短かったこともあって、この日は全く問題ありませんでした。
赤湯→山形→赤湯→宮内→赤湯というコースで乗車し、山形→赤湯の移動で乗った山形新幹線が特に気に入った様子でした。
山形鉄道・フラワー長井線は列車も駅も可愛らしく、とても魅力的です。宮内駅がまたユルくて最高でした。
3日目:乗車時間17分+2時間32分+21分、距離128.0キロ
帰りの米沢ー坂町間(2時間32分)が一番の難関でしたが、結果的には大丈夫でした。
米沢発が午後0時半ごろでしたので、昼メシを外で食べるには微妙な時間でした。
始発列車ですのでボックス席の確保は確実にできると判断し、米沢駅周辺で駅弁+おやつを買って乗り込むことにし、こんな作戦で臨むことにしました。
①列車内や外の景色を眺める
↓飽きたら
②駅弁+おやつを食べる
↓飽きたら
③駅順を書いた紙を出す
↓飽きたら
④旅行中に撮った動画や写真をみせる
息子が①に飽きて「お腹が空いた!ご飯を食べる!」と言い出す時間をいかに引っ張るかが鍵を握っていました。
しかし、息子はなかなか言い出さず、30分後ぐらいでママが「お腹が空いた!」とギブアップしたため、昼メシandビールにしました。
想定外だったのは、今泉駅と小国駅で10〜20分ぐらい停車したため、ホームに出ることができたことです。
息子にとってはいい気分転換になり、列車に戻ってからもご機嫌でした。
最後の20分ぐらいは少し声が大きくなりましたが、彼がマスクを使った遊びを急に始めたことで、難を逃れることができました。
この旅では、マスクをするかどうかの基準として、
①店や施設内ではマスクをする
②外を歩く時は外す
③列車内では、ボックス席で車両全体が空いていれば外す
④一列シートではマスクをするが、乗客がほとんどいなければ外す
と考えていて、帰りの列車は③でしたので、外していました。
マスクに関しては、息子は指示すれば嫌がらずにするのですが、ヒモを耳に掛けるのが難しいようです。
自分でつけさせるのですが、うまくいかず「手伝ってください!」と言ってくるので、ヒモの位置を調整します。
この時は、ぼくと妻のマスクをバッグから取り出し、「ママ、トト、マスクをしたい!」などと言いながらつけ始めました。
で、「ここではマスクをしませ〜ん」と片耳のヒモを外すと、うれしそうにまたつけてくれます。その繰り返しです。
息子は手先が不器用なのですが、この遊びを続けることで、マスク装着がかなり上手になりました。
そのうち自分の顔にもつけられるようになるでしょう。
何にせよ、このご時世、マスクに興味を持ってくれたのはいいことです。
あと、旅行中は気づかなかったのですが、彼は列車が県境部分を走っている時に退屈さを感じるようです。
人家がある農村の風景の方が楽しいのでしょう。
妻もぼくも、自然が織りなす絶景よりも、人間の営みが色濃くみえる猥雑な繁華街の方が好きですので、似たのかもしれません。
…とまあ、こんな感じでした。重度自閉症の子どもと一緒でも3時間ぐらいの列車旅はできます。
ぜひ皆さんも、お子さんのスキルアップの機会として、療育を日々頑張っているご自身へのご褒美として、GoToしてみてはいかがでしょうか。
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