とても優秀な強化子「ブドウ」があったのに全く活用しないまま旬が終わってしまった

強化子というのは、ABA(応用行動分析)に基づく療育で使う「ごほうび」のことです。食べ物、おもちゃ、特定の行為(ハグするなど)、なんでもいいのですが、本人が喜んで励みになるようなものです。

 息子の家庭療育を担っている妻によると、この強化子を探すのにいつも苦労しているそうです。

 同じものを多用しすぎるとすぐ飽きてしまって効果が薄れてしまいます。常に複数の強化子する必要があるのですが、ただでさえ興味の幅が狭い自閉症児の「好きなもの」を見つけていく作業は、確かにしんどそうです。

 ことしの春からは、「サイクリング」という強化子が抜群の威力を発揮しました。

 息子が自転車をこぐスピードに妻がついていけなくなったため、この強化子はぼくが家にいる時に限定されますが、「終わったらサイクリングに行ける」という時は真剣さが違うそうです。

 ただ、雪が積もったらサイクリングはできなくなります。別の「外遊び系強化子」を探さなければいけません。

 食べ物の強化子では以前、ガムをよく使っていました。

 板状のチューインガムではなく、むかし駄菓子屋でよく見かけた一箱10円の丸いやつ(マルカワガム)です。100円ショップで大量に買っていましたが、これも飽きてしまいました。

 先日、これまで使ったことがない有力な強化子の存在に気付きました。

直売所に安くて美味しそうなブドウがあったから買ってきたけど、●●(息子の名前)は一気に食べてすぐになくなっちゃうから、「1回に5粒まで」とか数を決めて食べさせてね

あっ! なんで今まで気付かなかったんだろう…

 息子はブドウが好きです。ただ、わが家は地場産のブドウが近所の直売所やスーパーに出回る9月下旬からの1カ月間ぐらいしかブドウを買う習慣がないので、その時期を過ぎると忘れてしまうんです。

 ちなみに、ぼくが考える「お金持ち」の定義の一つは、「1年365日いつでも家にメロンとブドウが常備されていること」なのですが、そういうご家庭は結構あるのでしょうか?

 旬なので美味しくて品質の割にお安く手に入るのですが、それでもシャインマスカットは一房1000円前後(2000円前後のやつは無視!)、巨峰でも500〜600円ぐらいはします。500〜600円って丸亀製麺や吉野家の一食分です。

 息子はこの時期に直売所やスーパーに連れていくと「ブドウ食べたい!」とせがみ、こちらも「少し高いけど期間限定だし」と買い与えます。店にお買い得なものがなかったり、「昨日買ったばかりだし」という時は、「ブドウジュース」や「ブドウゼリー」を買ってごまかします。

 そんな思いで買ったブドウですが、そのまま家に置いておくと息子は20分ぐらいで全部食べてしまいます。「今は5個だけ。後で残りを食べようね」と言って隠しても、いつの間にか見つけ出して食べ尽くしてしまいます。

 考えてみれば、ブドウは一粒ずつ外して使えるし、手が汚れないし、たくさん食べてもお腹が膨れることはないしで、食べ物系強化子としては非常に優れています。

ことしはもうブドウの時期が終わってしまったし、来年になると確実に忘れてしまうから、「ブドウはいい強化子になる」って覚えておいて、来年の秋になったらあたしに伝えてね

 こんなふうに妻に言われたため、忘備録としてこのブログ記事を書きました。

 この記事をアップした後に妻に聞いてみたところ、先日ぼくが買った地元産タネなし巨峰(600円)をABAの強化子に使ってみたそうです。妻によると、最初はうれしそうに食べていたけど途中から不機嫌になって「もうブドウ食べません!」と宣言したため、強化子としての使用をやめたとのことでした。
 確かに、これまで好きな時に好きなだけ食べられたのに、いきなり「課題をクリアしたら1粒食べていいよ」って言われたらイヤになりますよね。気持ちはよく分かる。申し訳なかった。
 これでうまくいけば、スーパーで海外産の安いやつを買ってきて通年で使う手も考えたのですが、やはり来年の旬まで持ち越します。(2021.11.07 00:53追記)

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