リニューアルされた樽ケ橋遊園はキレイになって「たるがはしっている」場所が少なくなっていた

リニューアルオープンした樽ケ橋遊園(新潟県胎内市)に家族3人で行ってきました。家から車で30分もかからない場所にある、お手軽な子どもの遊び場です。

 ぼくの実家からも近く、子どもの頃に親に連れて行ってもらった記憶があります。胎内市役所のサイトによると、開園は1977(昭和52)年。親子3代でお世話になっています。

 妻の実家は、われわれ家族がいま住んでいる新発田市なのですが、妻は子どもの頃に行った記憶がないそうです。

 家族3人で初めて訪れたのは、ちょうど8年前の2013年5月でした。妻は初めて、ぼくはたぶん30年ぶりぐらいだと思います。

樽ケ橋遊園内に建っている石碑
写真=樽ケ橋遊園内にある石碑。通商産業省(現・経済産業省)所管工業再配置促進費補助事業で整備されたそうです。どんな政治力とロジックを使えばこんな名目の補助金を国から引っ張ってきて遊園地を作れるのか、今となっては想像がつきません=2013年5月、新潟県胎内市

 息子は当時1歳5カ月。診断名がまだ付いておらず、屋外では主にベビーカーを使って移動していました。

 靴を履いて自分から野外を歩くようになったのがちょうどこの時期だったこともあって、よく覚えています。

 そんな息子の成長の喜びとともに、強烈な印象として残ったのは、施設全体の昭和レトロな味わい(ボロさ)でした。

 妻とぼくはもともと、さびれた場所を散策するのが好きで、人気のない真夏の苗場スキー場に行って、周辺にあるつぶれたディスコ(死語)やペンションを見て回ったりもしていました。

 「探偵!ナイトスクープ」の人気コーナー「桂小枝のパラダイス」みたいなノリです。

 すっかり魅了されてしまいました。

 われわれ家族の聖地みたいな位置付けにもなり、「樽ケ橋(たるがはし)る」という言葉を夫婦間で使うようにもなりました。

 塗装がはげまくった車を見掛けると、

ねえ、あの車、かなり「たるがはしってる」よね

すごいね。まさに「動く樽ケ橋遊園」だわ

 長年の風雨にさらされたままのシブい家屋の前を通ると、

この家もいい感じで「たるがはしってる」わ

いや、この建物はまだ修行が足りない。本物には及ばない

 こんな感じで会話に登場していました。

 しかし、リニューアルした樽ケ橋遊園はとてもキレイになって、「たるがはしっている」場所が少なくなっていました。

 入り口の看板がポップ&おしゃれになっていて、「新型コロナウイルス対策で入園者数を1200名に制限させていただきます」との注意書きもありました。

 「1200人とは大きく出たなぁ」と最初は苦笑いしたのですが、園内に入ると家族連れがたくさん入っていました。

 「密」にはなっていませんでしたが、ここまで混んでいるのは初めてでした。

 すごいな胎内市。これだけ集客できれば、リニューアル大成功ではないか。

樽ケ橋遊園に出掛けるに当たって妻が作った日程表
写真=出掛ける前に妻が作ったスケジュール表。日程を終えるごとにシールを貼っていきます。こうやって先の見通しを示しておくことで、落ち着いて行動してくれます=2021年5月、新潟県胎内市

 ヤギの飼育スペースが端っこから真ん中に移動していて、餌やりをした後に使える手洗い場も完備されています。

 メリーゴーランドは塗装し直したのか、昭和レトロ感が少し薄れていました。

 広場に設置している遊具の数も増え、息子も大喜びでした。

 そして、特筆すべきはバッテリーカー

 100円を入れると数分間動く仕組みなのですが、リニューアル前に妻と息子の2人で乗った時は動きがあまりにゆっくりしていて、杖をついて歩くお年寄りぐらいのスピードだったそうです。

 そして、お金が切れてもバッテリーカーは止まらず、 カタツムリぐらいのスピードで動き続けていたのだそうです。

お金を入れなくても動くバッテリーカーって、お得だね

いや、あそこまで動きが遅いと、乗ってても全然楽しくないから、お得感はない

 今回は、妻と息子が乗ったものも含め、みんなちゃんと機敏に動き、みんなちゃんとピタッと止まっていました。すごい。やればできる。

 そんな中でも、まだ「たるがはしっている」場所はありました。

 ⑦はバッテリーカーのコース内に置いてあった(と思われる)交通警察官の人形です。コースの外に追いやられており、今回のリニューアルを機に引退したようです。

 入り口付近に並び動物のケージや小屋はリニューアル前から変わっていないようでした。

 写真を撮り忘れましたが、ツキノワグマとニホンザルのケージが真ん中辺りに新設されていました。

 しかし、ツキノワグマもニホンザルもこの辺では珍しくない動物なのに、なぜあんな立派な建物に入居させてもらえるのか。コネがあるのか? フラミンゴやクジャクのケージとえらい違いだ。

 今や数少なくなった「たるがはしっている」スポットの中でも、ひときわ異彩を放っているのが屋外休憩所です。

 8年前に訪れた際も、何か心に訴えかけるものがあったのでしょう、ちゃんと写真を撮っていました。

 この頃はなんだか分からなかったのですが、リニューアルに伴って「休憩所」という看板が付いたので、休憩所なのでしょう。こうして比べてみると、色を塗り直したようです。

 われわれ家族がいる間に、この休憩所を使っている人はいませんでした。8年前の写真には休憩している人が写っているのですが。

 真ん中に屋根を設置したことで、怪しいオーラが強化されたように見えます。支柱とベンチ?の質感が明らかにミスマッチで、ちょっと近寄りがたい感じです。

 何かの宗教の儀式に使われそうです。パワースポットということにしておきましょうか。

 いつの間にか、ずいぶんとおしゃれな「樽ケ橋遊園公式サイト」もできていました。

 スマホ対応していますし、凝ったデザインなのにそれほど重くないし、とても出来がいいです。これ見たら行きたくなりますね。

 昔を知る地元民としては驚くばかりです。久々に会った地元の同級生があまりに洗練された姿に変わっていて、「おっ、おぅ…」と戸惑う感じに似ています。

 ヤギに餌やりをしている時、通りかかったあるスタッフの方が「キレイになったでしょ。ヤギの場所を真ん中の方に引っ越して良かった。こんなに人が集まってくれて」と話し掛けてくださいました。

 この方、われわれ家族のことを覚えていたのかもしれません。

 そうだった、樽ケ橋遊園のスタッフさんにはいつ行っても、良くしてもらっていました。

 天気の悪い日の夕方でお客さんがほとんどいない時に、息子一人だけのためにメリーゴーランドを動かしてくれたこともありました。

 リニューアルで外観はだいぶ変わりましたが、スタッフさんの温かさは変わっておりませんでした。

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