「分からない」という言葉を多用するようになったのは大きな前進
妻がだいぶ前に「分からない」という言葉を息子に教えたそうで、ここ半年ほど会話の中で多用するようになりました。
この言葉を使えるようになったことで、息子とのやり取りがグッと「会話っぽく」なりました。
「分からない」という言い方を知るまでは、知らないことを尋ねてもスルー(無視)されてばかりでしたので。
これなあに?
分からない!
(教えてなかったっけ…)これはねぇ、スノーダンプ
スノーダンプ!
こんなやり取りを繰り返すことで彼の語彙が広がっていきます。
記憶力はいいようで、1回教えるとだいたい覚えてくれます。
最近では、質問に答える形ではなく、自分から知らないものを指差して「分からない!」と言ってくるようになりました。
彼的には「これなあに?」と相手に尋ねているつもりなのでしょう。
親としては、興味の範囲が極めて狭いわが息子が、自分から知らないモノの名前を尋ねてくれるのがうれしすぎて、質問の仕方がおかしいことは本人に指摘していません。
支援級の担任の先生には「何かを指差しして『分からない!』と言ってきた時は、モノの名前を教えてやってください」とお願いしています。
「分からない!」の歴史は浅いのですが、そういえば、相手に要求を伝える時のおかしな表現がありました。
いくつか例示します。
●●(息子の名前) ご飯を食べてお風呂に入る!
休日で昼ごはんを食べる時間が遅くて、夕方になってもあまりお腹が空いていない時に、「今日はお風呂に入ってからご飯を食べよう」と息子に提案すると、必ず言ってきます。
彼もそれほどお腹が空いていないはずなのですが、自閉症児(者)としては、そんなことより、「夕食→お風呂」といういつもの順番が変わるのが嫌なんです。
それなら「ご飯を食べて(から)お風呂に入りたい!」と言うのがより適切なのですが、彼は自分の行動に関して「〜したい」という表現を使いません。
ととはバイバイしたい!
「バイバイしたい」は、「あっちに行ってて」という意味の呼び掛け(?)で、「ドアで遊ぶ」「雪を食べる」などの問題行動をしたいのに親が近くにいるから見えないところに移動してほしい時に多用する言い回しです。
もちろん、彼の言う通りにはしません。
ママはネンネをしたい!
息子としては眠くてすぐにネンネしたいのに、ママが髪を乾かしたりLINEの返信を書いたりでなかなか寝室に移動してくれない時に使います。
意味としては「ぼくは眠くなったから、そろそろ一緒に寝よう」であって、息子がそう言ってくれれば、ママも「なんて可愛いことを言う子なんでしょう」と感動してすぐに言うことを聞いてくれるのでしょうけど、こんなふうに連呼されてもあまり心に響かないようで、ママはなかなか寝室に移動してくれないようです。
まあ仕方ないですね。
「分からない!」も「〜したい!」も、妻とぼくの間で「通じるからまあいいか」ってことでほったらかしにしていました。
いつか「標準的な日本語表現」を教えなきゃいけないとは思うのですが、本人がうれしそうに話しているので、まあしばらくはこれでいいかな。
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