1年半前に買った自転車をようやく気に入ってくれたのはうれしいのだけれど、乗り方が独特すぎる
息子の自転車を買ったのは、彼が2年生になってすぐの頃ですので1年半ぐらい前です。
彼は就学前に買ったストライダーがすごく気に入り、小学校に入ってからも乗り続けていました。
そして、自転車を買ったのを機に、息子の目に届かない場所に隠しました。
で、「これからはストライダーじゃなくて自転車に乗るんだよ」と言い聞かせながら妻がマンツーマンで自転車に乗る練習を始めたのですが、息子は泣くわ怒るわでほとんど上達しませんでした。
そんなことから、自転車もストライダーも使わない期間がずっと続きました。
ことしの春、「別に自転車に乗れなくてもいいんじゃないか」と急に思い立ったぼくが息子にストライダーを再び与えたところ、すごくうれしそうに乗り回しました。
以来、出掛けた先で息子が遊べるよう、車のトランクにストライダーを常備するようになりました。
そんな息子が最近、自分から自転車に乗るようになりました。
妻が気まぐれで「自転車に乗ってみる?」と聞いてみたところ、やってみようという気持ちになったようです。
今回はストライダーを隠していません。自分の意思で自転車の方を選んで乗っています。
しかも、補助輪なし。なんとも感慨深い思いです。
しかし、息子の乗り方が独特なのです。
この写真をご覧になると一目瞭然ですが、彼はペダルを使いません。
ストライダーと同じで、足で地面を蹴って前に進んでいます。
ストライダーと比べるとタイヤがだいぶ大きいので、バランスを取るのが難しそうですが、特に苦もなく乗りこなしています。
妻も、ずっと放ったらかしだった自転車に興味を持ってくれただけで現時点ではOK、というスタンスでいくそうです。
ですので、当面はこの乗り方で自転車に親しんでもらい、いずれペダルをこぐように導くことになると思います。
ぼくも、その方針に異存はありません。
仕事が休みの日は、学校から帰ってきた息子の自転車に付き合うのが日課となりつつあります。
アスファルトを力強く蹴りながら進む息子の後ろをずっとついて回ると、「なんかこういうのをどこかで見たことがあるな」と思うようになりました。なんだっけ?
ネットで調べました。これでした。
息子の写真とそっくりです。「ペダルがなくて足で蹴って進む」という点で原理は同じなのですが、ストライダーではこういうフォルムにはなりません。
「ドライジーネ」という名前だそうです。
ドイツ人発明家カール・ドライスという人が1817年に発明した乗り物で、「自転車の原点」といわれています。
「JAFメディアワークス」という会社が運営するサイト「くるくる」の記事を引用します(蛍光マーカーは筆者)。
19世紀のヨーロッパは、産業革命による工業化とそれに伴う都市化など社会構造の変革が起こった時代である。
くるくる「今年は自転車誕生200周年。その発祥を写真で振り返る。」より
しかし、ナポレオンやマリーアントワネットの生家ハプスブルク帝国の興亡など歴史映画などで見られるように、当時のヨーロッパの主要交通・運輸手段は馬であった。
1812年、穀物の不作により馬の飼料が高騰したことをきっかけに、カール・ドライスは馬より費用の安い交通手段を模索しはじめた。
蒸気機関車は発明から40年間が経っていたが、まだまだ高価で、日常の移動手段としては適していなかった。そこで、考案されたのが人間の足を使った交通手段ドライジーネであった。
なるほど。世の中にはいろんな会社があり、いろんなサイトがあるんですね。勉強になります。
「穀物の不作により馬の飼料が高騰」ってのは、今に当てはめるとガソリン価格がリッター200円以上になった感じでしょうか。
「必要は発明の母」ということわざを地で行くような逸話です。
1817年、発明者ドライスは、観客の前で自らドライジーネにまたがって14kmを往復する試乗運転を行った。彼は時速15kmで疾走し、1時間以内に戻ってきたが、達成時間は郵便用馬車よりも早かったというから驚きだ。
くるくる「今年は自転車誕生200周年。その発祥を写真で振り返る。」より
また当時、馬一頭の値段が1,900プントだったのに比べ、ドライジーネは20プントと格安の価格だったという。
ドライスの画期的な発明は、瞬く間に世界に広がり、彼はドライジーネの発明に対して10年間の特許を与えられる。馬に変わる乗り物として、自転車が当時いかに将来の乗り物として期待されていたかが窺える。
なるほど。ペダルを漕がなくても、郵便用馬車よりは速く移動できるのか。
なら、このままでもいいかな。練習を重ねていけば、そのうち郵便用馬車より速くなるかもしれません。
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