コロナで障害者の命軽んじないで

このタイトルは、共同通信が配信した記事の見出しからそのまま拝借しました。
 記事は、研究者らでつくる「障害学会」が新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて行政や医療関係者に向けに発表した声明を紹介したものです。

 この声明は4月6日付で、障害学会のホームページで原文を読むことができます。声明では、コロナに関係した障害者にとっての課題として①障害者への情報提供②障害者の命と安全確保:優生思想ーの2点に絞って言及しています。

 ②の部分を引用します(アンダーラインは筆者)。

医療関係者の皆様には、万が一にも障害者の生命を軽んじることがないようにお願いします。それは、障害者差別解消法が官民に対して禁じている「不当な差別的取り扱い」です。日本が批准している障害者権利条約も、障害者の生命の権利(10条)と危険な状況においての障害者の保護及び安全確保(11条)を求めています。障害者の生命の価値を低く見てしまう差別的な考え方(優生思想)に基づいて、障害者への治療が拒否されたり、後回しにされてしまうという差別が世界ですでに起きていることを私たちは認識しております。

障害学会HP「新型コロナウイルス感染症と障害者に関する理事会声明」より

 アンダーラインをした部分がどこの国で、どのようなことが起きているのかは、この声明には書いてありません。
 ただ、声明が発表された翌日、Yahoo!ニュースに「ダウン症、自閉症だとコロナ治療で後回しに? 人工呼吸器不足で、米国アラバマ州が衝撃のガイドライン」という衝撃的なタイトルの記事が掲載されています。このことを指しているのかもしれません。

 記事で紹介している事実関係は、このタイトルによって簡潔に言い表されていますので省略します。詳細は元記事をお読みください。

 記事の末尾に、ライターが自身の思いをつづっています。祈りのような、非常に重い問い掛けです。引用します(アンダーラインは筆者)。

障害者の権利が守られるか、「命の選別」を余儀なくされるのか。医療機器の資源確保が本格的に深刻さを増して行く中、その答えが明らかになる日もそう遠くはないだろう。障害の有無も含め、社会的価値、人種、民族的背景等を判断材料にすることなく、「人工呼吸器をつけていれば救える命」を平等に救う道が切り開かれることを切に願う。

Yahoo!ニュース「ダウン症、自閉症だとコロナ治療で後回しに? 人工呼吸器不足で、米国アラバマ州が衝撃のガイドライン」より

 事実上の医療崩壊が起きているといわれるイタリアやスペインでは、生存する可能性が高い患者を選んで治療し、高齢者を見捨てた施設があるという報道もあります。
 人工呼吸器の数が圧倒的に足りず、助けられる命が助けられないという絶望的なことも起こっているようです。控えめに言っても「地獄」です。

 われわれ家族が暮らす新潟県新発田市の隣町で感染者が確認されました。
 民度が低いことで有名な某ネット掲示板には、真偽は分かりませんし確かめたくもありませんが、感染した方の個人情報が飛び交っています。

缶ビールを片手に新発田城址公園を散歩する家族
写真=天気が良くて暖かい平日の夕方、家族3人で「歩き花見」をしました。この翌日、隣町で感染者が確認されたとの発表がありました=2020年4月、新潟県新発田市

 この掲示板に限らず、ネットでは、感染した方を責めるような書き込みが目立ちます。ネット掲示板っていつもこんな調子ですので慣れてはいますが、コロナをめぐる危機がついに身に迫ってきたことを実感します。

 わが息子は障害ゆえできないことが多く、いろんな方々(公的機関も含め)の「優しさ」に支えられて社会生活を送っております。

 人々に余裕がなくなり、極限状態に近づき、溜まったストレスが攻撃的な形で社会的弱者に向かうことも予想されます。
 イタリアやスペインで起きているような「地獄」を避けるためには、医療崩壊を防ぐことが最も大事なのでしょう。

 このブログは日常の「どうでもいいこと」「大したことないこと」を中心に書いてきました。
 こういうシビアなテーマを扱うのは本意ではありませんが、あまりに特異な状況になってきましたので、仕方ありません。

 空気を読まない(読めない)発達障害児がのほほんと暮らせる社会がきっと、誰にとっても暮らしやすい社会なのだと思います。

 そんな日常を早く取り戻したいものです。

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