「明るい自閉症」というドクターの見立ては10年経っても変わらなかったが、1歳レベルの「犬さがし」がまだできない

1月に受けた発達検査の結果を聞きに、自宅から100キロほど離れた医療機関(療育園)へ家族3人で行ってきました。帰りに職場に寄ってそこから夜勤でしたので、なかなかハードな1日でした。

 結果としては、知的障害は重度ということで、評価は変わっていませんでした。この医療機関で5年前に受けた時より発達年齢が1歳ちょっと上がっていたので、息子はこの5年間で健常児換算すると1年分の成長をしたことになります。

 結果自体は、親として常に接している中で「実感通り」といったところでしたが、枝葉の部分が興味深かったので、その辺を書いていこうと思います。

 ドクターからの説明やいただいた診断結果から特徴的なところを抜粋すると、

  1. 発達障害もあるため、項目によって「できること・できないこと」の凸凹が大きい
  2. 質問に答えることはできるが、いわゆる「日常会話」はできない
  3. 相手の表情を読み取り、場の空気を読むことができる
  4. 性格が明るく、「明るい自閉症」といえる

ということでした。

 息子は2歳1カ月の時に保健所で、この療育園の園長先生(当時)から自閉症という診断を受け、この診断時に「この子は『明るい自閉症』だね」と言われておりました。

ホームセンターで買った雨どいを運ぶ息子
写真=ホームセンターで買った雨どいを意気揚々と車へと運ぶ息子。最近のマイブームのようです=2024年3月、新潟県新発田市

 当時の園長先生は亡くなり、今回別のドクターから診断を受けたのですが、このドクターも同じ感想を抱いたようです。10年経っても、ドクターが変わっても、見立ては同じ。

 どうも話を総合すると、発達検査は女性の専門職の方と個室でマンツーマンで行ったのですが、息子は当初、様子見でおとなしかったものの、途中で「この人の前でふざけても怒られないんだ」と察したようで、だんだん態度が変わっていったようなのです。

 自閉症ですので「相手の表情を読む」「場の空気を読む」ことは苦手なはずなのに、「コミュ力お化け」揃いの妻の一族の血を引いているだけあって、そういうことは得意なようです。この辺は想定内。

 「発達の凸凹」に関しては、1歳児レベルの「犬さがし」ができなかったとのことでした。で、これは5年前の検査でも、できなかったとのことでした。

 息子が受けたのは「田中ビネー」と呼ばれる発達検査で、「田中ビネー 犬さがし」で検索したのですが、個人ブログがちょっと出てくるだけで、検査内容の詳細は分かりませんでした。

 検査の詳細がネットで明らかになっていると、検査をクリアするために「対策」をする保護者が出てきて、そうなると正確な発達調査にならないから情報を隠している、のかもしれません。それはそれで理にかなっています。

 でもね、対策はしないから、知りたいんだよね、「犬さがし」。なんなんだよ「犬さがし」。

 息子に対する療育は、ABA(応用行動分析)に基づく家庭療育を行う専門家や当事者家族でつくる「つみきの会」のテキストに基づき、妻が一環して行ってきました。

 テキストにないことでも、必要に迫られた際にはABAの考え方を応用して、妻がいろいろと教えてきました、2歳の頃の「帽子をかぶる」「靴を履いて外で歩く」なども含め。その積み重ねで、身辺自立はほぼ終わっています。

「犬さがし」って、なんだか分からないけど、教えりゃすぐできるようになるはずだわ

今までABAで教えてきたことの中に入っていないんだろうね

でも、10年も療育をやってきて、これまでに必要に迫られなかったスキルだから、生活していく上での重要度は低いのかもしれない

確かに…

 というわけで、次回の発達検査が何年後になるか分かりませんが、「犬さがし」は、またできない可能性があります。それにより、発達年齢が相変わらず低いまま判定されるかもしれません。

 まあ、「明るい」からいいや。

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