いろいろ勘違いしていたが動き出したからにはそのまま進んでいった~なぜ社労士になろうと思ったのか④
新卒で今の会社に入って20年間ずっと外勤でした。交換した名刺はすべて、もらった順にナンバリングしてJpeg画像に変換して保管してあります。
6000枚超あります。このうち、社労士の肩書が入っている名刺は、20世紀末に仕事でお世話になった方の1枚だけです。調べ直しておりませんが、はっきり記憶していて間違いありません。
この方はもうお亡くなりになっていますが、当時は市会議員でその関係でやり取りしただけで、社労士の業務について話題にしたことはありません。身内にも、友人・知人にも社労士はいません。
勢いでユーキャンの社労士試験講座に約8万円を振り込んで勉強を始めたのは、2021年のクリスマスでした。社労士の業務内容も試験科目数も分からないまま、見切り発車しました。
難関と言われているようですが、試験はすべてマークシート式(塗り絵)ですし、受験生は仕事と勉強を両立している社会人が多いようですし、「ひょっとしたら、いけるんじゃね?」「なんとかなるんじゃね?」と。
いま考えれば、とんでもなく無知かつナメた態度でしたが、そうでもなければ社労士試験に手を出さなかったかもしれません。事前に調べすぎない、考えすぎないというのも、時には大事なのかもしれません🤔
「試験に向けて勉強する」という行為は大学受験以来でして、30年ぶりぐらいでした。勉強の段取りとか記憶力とかは、それほど衰えていないことがすぐに分かりました。というか、もともと記憶力が悪いという自覚がありましたので、「昔からこんなもんだよね」と。
試験の内容やどういう教材がいいかとかはネット検索すればいくらでも出てきますので、こちらでは触れませんが、「すべてマークシート式なのに何をもって難関試験とか言っているの?」と思われる向きの方は、こちらの「ありきた」さんの動画をご覧になってみてください。
日本の「大人の塗り絵」界隈では最難関ではないかと思われます。塗り絵がお好きな方は挑戦してみるといいかもしれません(冗談です)。
社労士試験は毎年8月下旬にあり、勉強を始めて8カ月、2012年8月の試験は不合格でした。この時は、5月ごろから「ことし合格するのは無理だな」とダレ始め、落ちるべくして落ちた感じでした。
翌9月には再起を期して「資格の大原」に18万円も課金し(金ないのでカード12回払いにしました😅)、「もうね、こんなに突っ込んだら、後には引けないよ」との思いで勉強を続けました。
社労士試験の勉強をしてみて、試験を受けてみて気づいたことを箇条書きにまとめてみます。
①知的障害者の障害基礎年金の請求は自力で大丈夫そう
「息子の障害基礎年金を自力で請求する」というのが、社労士になろうと思った一番の動機だったのですが、試験勉強をするうち、「知的障害の場合は『初診日要件』『保険料納付要件』が問われない」(資格を取得してちゃんと実務を学んだ後に、自分の言葉で詳述しようと思います)ことを知りました。
ってことは、制度について詳しい知識がない当事者家族でも請求可能だよね。
当初の動機部分が途中でなくなってしまったのですが、「まあここまでやったんだから」と勉強を続けました。
②社会人として必要な知識が身につく「お役立ち」資格
前に「仕事の必要性から年金の本を読んだがちっとも頭に入らなかった」ことを書きましたが、繰り返しテキストを読み、問題を解くうちに少しずつ仕組みが理解できるようになりました。
国民健康保険や介護保険についても、かつて調べたことがありますが、理解できていませんでした。雇用保険(失業保険)や確定拠出年金に至っては全くの知識ゼロでした。
「年金の知識がほしい」と思って始めた試験勉強でしたが、やってみるとむしろ労働法の分野の方が興味深かったです。
20年以上も会社員をやっているのに、知らないことだらけだと痛感しました。社会人として役立つ知識がセットで身につく「お役立ち資格」だということが分かりました。
③体力と要領が求められる、非情かつ過酷な試験
学習する分野(法律)は、社会人として生きていく上で重要なものばかりで、「学ぶ醍醐味」を存分に味わえるのですが、試験自体は非情かつ過酷です。
「難関試験」と呼ばれていて、確かに「難関」だとぼくも思いますが、「運に左右され努力がそのまま報われないケースが目立つ」という点で、個人的には「非情かつ過酷」という表現の方が合っているような気がしました。
写真は、初めて受験して不合格だった2022年試験の成績表です。「選択式」「択一式」という2種類の試験があり、それぞれで総得点が合格基準点以上であり、さらに「選択式」で8つ、「択一式」で7つの科目別でも、すべて基準点に達していなければなりません。1科目でも基準点を下回ると、総得点がいくら高くても不合格になってしまいます。
「選択式」は運に左右される要素がかなりあって恐ろしく、要領や勢い、突破力のようなものも求められるという点で、「麻雀」「サッカーのPK戦」「ベーリング海のカニ漁」に似ています。ここで1点足りないだけで、それ以外のすべての努力が無になってしまいます。
「択一式」は各人の実力がそのまま反映されやすいという点で「将棋」「野球」に似ており、社労士試験が択一式オンリーであれば数々の理不尽な悲劇は発生しにくくなるはずです。ただ、択一式の試験は3時間10分ぶっ続けの長丁場で、とにかく体力が消耗し、終わるとヘロヘロになります。
決まった時間内での手返しのよさが求められるという点で、「豆アジのサビキ釣り」や「ワカサギ釣り」(やってみたいのですが未経験)にも似ているかもしれません。
昨年(2023年)の試験で何とか合格し、全裸中年男性だったぼくは、なんとか衣服を手に入れることができました。
ただ、あまりに過酷な試験だったため、後遺症からしばらく抜け殻のようになっていました(⑤に続く)。
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